身の回りを幸せにできない男に、世の中なんて幸せにできない。〜結婚5周年の今日、僕が家族に思うこと。


今日7月7日で結婚5周年を迎えた。
あまり家族のことを書いたことはないけど、たまには書こうと思う。


5年という区切りに、強く思う。僕は妻を幸せにできているんだろうかと。妻は僕と一緒で幸せなんだろうかと。たくさん笑った5年間でもあったけど、結婚してからのこの5年は、はっきり言って僕は、浮き沈みの激しい5年だった。転職、休職、独立・・・。


今、もちろん色々たいへんなこともまだまだあるけれど、でも、今、確実に言える。僕は幸せ者だと。妻はそんな僕のそばで、何を感じ、何を考えていたんだろう。同じように、Happyな5年間だっただろうかと。


人前では明るく、いろんな輪の中心に入っていく僕だけれど、そんな僕も弱気になるときもあるし、愚痴るときもある。それを一手に引き受けてくれているのがうちの妻だ。喜ばせる一言を言ったかと思うと、とんでもない傷つける一言を言う。それを受けるのも妻だ。

最後のサラリーマン時代、成長意欲の高いビジネスパーソンの最前線に立っていた僕は、突然体調を崩した。毎日のように人にあっていた僕が、誰とも会わない日々になって悶々としていた時、励ましすぎず、放ってもおかない、最高の距離で見守ってくれたのは、他ならぬ妻だった。

思いつくとすぐに走り出す僕を、いつも側でずっと見てくれていて、事後報告になっても嫌な顔一つ受け入れてくれ、励ましてくれたのも、妻だった。

震災後、HOPE100をはじめた時も、妻にそのことを話したのは随分後だった。そんな僕に「1〜2ヶ月収入がなくても、それがうちの義援金だから。」と言って励ましてくれたのも妻だったし、3日に2本くらいのペースでチャリティセミナーを数多くやることに気負う僕に「10年経ってやってるのも意味あること。焦らないでね。」と肩の力を抜かしてくれたのも妻だった。


結婚して5年。そんな優しい妻に、僕はどれだけの恩返しができてきたのだろうか。感謝の気持ちをどれだけ伝えてこれただろうか。もちろん、まったくしなかったわけではないけれど、確実にまだまだ足りないなと、今、この5年を振り返って思う。


僕は、外に出て、誰かのためにたくさんの時間を費やす一方で、勢い、家族との時間が少なくなりがちだ。そう、僕は妻に甘えすぎてきた。でも、自分が幸せでない人に、人を幸せになんてできない。家族を幸せにできなくて、仕事でお客さんを幸せになんてできない。日本のため、世の中のため、仕事のため…。家族を前にして大義名分なんてないんだ。地球への愛情も、目の前の人への愛情も、すべてはつながっている。


5年前、結婚式の時、僕は声を高らかに言った。「必ず、幸せにします!」と。昨年末、自分の人生を振り返るイベントの時はこう言った。「一緒にぼちぼち幸せな人生を。」と。それは良い意味でのトーンダウン、気負わず、マイペースで、という気持ちに他ならなかったけれど、でも、もうちょっと強く、「幸せにする」と言わなくちゃいけないなと、思う。


おかげさまで、僕はこの5年、随分と幸せになれたなと思う。人にも恵まれた。チャンスにも恵まれた。そんなこぼれるほどの幸せは、もっと周りにわけなくちゃいけないよね。身の回りをもっと幸せにしよう。家族をもっと幸せにしよう。


ありがとう。この5年間は、この言葉に尽きる。おそらく、このブログを読むことはないであろう妻に、120%の感謝の気持ちをこめて。


※結婚5周年を"木"婚式というらしい。写真は佐賀県武雄市の樹齢3000年と言われる川古の大楠。こんな風に、どっしりと足元に根を生やさなくてはなあと思う。