3年前、太陽光発電をもっと広めたいと叫んでいた女性。〜エネルギー問題、変わるか変わらないかは僕らの手の中にある。


ふと思い出した。昔、太陽光発電をテーマにセミナーをやったことを。それもエコ系の人を対象にしたものではなく、ビジネスパーソンを対象に。検索してみたら、丁度3年前だった。


洞爺湖サミットの前に知っておきたい『今注目の、地球に優しい太陽光発電のはなし』
http://career.jobweb.jp/company/show/company_id/785/type/news/news_id/730


タイトルにもあるけど、丁度その時は、洞爺湖サミット開催直前。時間効率アップとか仕事術とかビジネステーマが好まれる中で、あえて差し挟んだコンテンツだった。だから、案の定というか、参加者はそんなに多くはなくて、20人ちょっとだった気がする。


この時、講師を務めて下さった藤間みゆきさんは、その後急逝された。


打ち合わせの時に、「中島さん、これからもっと太陽光発電が注目されて欲しいんです。」と言っていたのを思い出す。すでに長野県佐久市山梨県北杜市で進めていた太陽光発電の実証研究の話もたくさんしてくれた。志半ばだったに違いない。


死に体の菅内閣だけど、それと一緒に脱原発自然エネルギー推進の勢いは弱まっては欲しくない。先月6/12に行われた、自然エネルギーに関する「総理・有識者オープン懇談会」(全編)(→アーカイブはこちら)は改めて見ても評価に値するなあと思う。


ソフトバンクの孫さんや岡田監督、小林武史さん、枝廣淳子さんが首相官邸に呼ばれ、自然エネルギーの提言を菅さんにぶつけた。ネットで生中継され、Twitterでもコメントや質問を受け付ける。既にその頃から、死に体と言われていた菅さんだったけど、これは画期的な対話の場だったと思う。


藤間さん、生きていたら、なんて言ってただろう。喜んでたかな・・・。


もちろん亡くなられた藤間さんだけががんばっていた訳ではないけれど、彼女のその時の仕事が確実に「いま」に生きているんだと僕は思う。そう、誰かの想い、行動は必ず引き継がれていくんだ。


環境について大きく取り上げられた、洞爺湖サミットから3年。いま、ようやく、世の中が変わろうとしている。3.11がきっかけになっているのは間違いないが、かつてだったら黙りを決めていた著名人も大分、吠え出した。


菅原文太西田敏行原発NO!「三国同盟国民投票を」
http://mainichi.jp/enta/geinou/news/20110615spn00m200001000c.html

宮崎駿氏から首相へのメッセージ
http://www.youtube.com/watch?v=fOrIuDBaivI&feature=share


どちらかの意見だけを載せるのは、アンフェアじゃないけれど、僕も、もう、原発に「さようなら」を言いたいと思う。コストやなんだと言われるけれど、命より優先される経済発展なんてあっていいはずがない。日本だけでなく、新興国中心にこの原発がたくさんこれから地球の中にできると思うと、正直ぞっとするし、自分たちの世代で後始末できないものをつくっちゃいかんとも思う。


もう賛成か反対かみたいな二項対立の図式そのものが古いなあとも思うんだけど、進めて一度やると決めたものを止めるには、そんなに簡単なことじゃない。「止めよう」と言ってから、本当に止めるまで、絶対に時間がかかる。再生可能エネルギーにシフトするまでにも。


だから僕は、あえて声高に言いたいと思う。


もう、原発、やめようと。


ここで変わるか、変わらないか。変えられるか、変えられないか。それは僕らの手の中にあると思う。重い扉は一人では開かない。このインパクトで変われなかったら、あと変わるタイミングはない。


その昔、営業時代に先輩に、営業先で、政治・宗教・野球の話をするもんじゃないと教わった。でも、もうそういう時じゃないよね。経済とは切っては切り離せないエネルギー問題。だとすれば、ビジネスパーソンこそ、エネルギー問題に関わるべきだと思う。


原発、エネルギー問題は誰かの問題ではない。僕らみんなの問題。知らないことには、動けない。まずは知ること。そして考えること。そして吠えること。何にもできないと嘆く前に、まずそこから始めたいと思う。